2009.7.4~5 手稲山麓オオウバユリを味わおう オントレプづくり [活動報告]
手稲さと川探検隊はこれまで、地域の子ども達の自然体験の場づくりを主な目的として手稲の川と手稲山麓の森で生きもの調べなどを行なってきました。
その中で、この北海道の自然の中で育まれたアイヌ文化に自然とのつき合い方を学ぶことが大切と考え、これまで勉強会なども開催してきました。先月は実際に植物を採取して、アイヌ文化の中での自然からいただくという姿勢にに想いを馳せながら、感謝して味わいました。
今回はついに念願叶い、アイヌが重要な食材としていたオオウバユリを採取、白老町めむの会協力会員の安田千夏さん(アイヌ民族博物館元学芸員)から学びながら加工して、食べてみることにしました~。
手稲コミュニティーセンターに集合。まずは安田さんから、アイヌの昔と今の暮らしや自然との接し方、アイヌ語の発音、そしてオオウバユリのこと、加工して保存食にするオントゥレプの話など聴かせてもらいました。

そしていよいよオオウバユリの球根採取に出かけます。
採るのは、花茎の上がっていない球根です(6年くらいで咲きますが、咲くときにはそれまで貯めた栄養を全部花に回してしまうため、球根は空になってます。それに花はタネをつくり、次の世代のオオウバユリの基になるので、残すのはあたりまえですね)。
花茎のあがっていないオオウバユリ

掘り上げた球根

見つけた~っ!

ここに塊ってあるぞ~っ!

いいのが採れたよ~

さて今日の宿泊先、北大の手稲パラダイスヒュッテに入って、いよいよ加工です。


泥んこの球根をジャブジャブホースで洗い、根元から切り、球根をバラバラにします。
それから杵になる枝を捜してきてねばりがでるまでひたすら搗いていきます。
腕も重たくなり、なんだが修行のようになってくるのでアイヌに伝わる「杵つきの唄」を唄いながら搗いていきます。「イユタニ ハチレ フン ハ ホー」かけごえのようです。

どれどれ、ちょっとその歌声に耳を澄ましてみるとしましょうか・・・

とろとろの山芋みたいです。ザルで濾したものが上の写真です。においはあまりしません。

これは濾して残ったしぼりかす。実はこれがオントウレプになるのです。

しぼりかすをフキの葉っぱに広げ・・・・

上手に出来ますように・・お祈りしながら包んでいきます。さらにスダレでのり巻きのようにくるくると播きます。
ここまでの作業を終え、焼肉&ビール
に突入・・・


暗くなる前に久守さんによるラテン音楽のワークショップを終え、ロス・カルロスさんのフォルクローレの演奏会です!ギターと太鼓のリズムにチャランゴが和音を奏で、ケーナが優しく歌います。

遠く南米に心馳せながら、夕闇の山小屋は最高潮に盛り上がり、♪コンドルの登場に歓声が上がります。

ちょっとその雰囲気だけでもあじわってみましょうか・・・
演奏が終わって、興奮覚めやらぬ中、珍しい楽器も見せてもらいました。
今はもう許されない、アルマジロで出来たチャランゴ

夜の昆虫を調べてみようと、白い布を張って車のライトで照らし、ライトトラップを仕掛けたものの・・・

寒かったせいか、ちっとも虫たちは現れませんでした。甘い汁をつけたトラップも仕掛けておきましたが、結果は・・・朝のお楽しみですね。
そうして手稲山の夜は更けていきました。。。![[バー]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/52.gif)
さてさて長くて短い夜は明け、昨日の続きです。

朝になるとバケツの中は4層に分離していました。
一番上は真っ白なアワアワ、その下は澄んだ水、またその下は濁った水、一番下に1番粉といわれるデンプンが沈殿しています。

泡と上澄みをすてて

沈んでた粉を豆絞りに入れ

とろ~り、こんな感じで1番粉を取り出すことができました。本当は濁った上澄みも捨てずに何回が水を足すことを繰り返すと2日後くらいには2番粉ができるのです。アイヌの人たちは本当に食べ物を無駄にしないで大切に活用していたのですね。

とれました!本当はこれを乾燥させ粉にするのですが今回は時間がないので

直接これに上新粉を足して ・・・・ え~、どうするのぉ??

みんなでお団子をつくるんだよ。 へ~でもこれ、なんかすごい!

こうやって丸めてね あ~上手にできたよ~!

たくさんできました

沸騰したお湯に、入れます。その後ぜんざいにしていただきました。独特の香りがありますが、昔これを食べた人たちにとっては懐かしい味に感じるそうです。みんなはどうだったかな?

お団子食べたあとは、オオウバユリの出てくるアイヌの昔話を、後藤さんが読んであげてますよ~
オオウバユリの神様がでてくるお話です。

これも聞き逃せませんぞ。ちょっと聞き耳を。。。
このあと、以前みんなでタネを播いて、この春に芽を出したアオダモとハウチワカエデとイタヤカエデの苗木のポットへの植替えをしました。

そうこうしてるうちに一転俄かに掻き曇り、
雷が鳴りはじめました。
急いで帰り支度をしているうちに
雨が降り出し、オントゥレプを冬に食べようね、また泊まりに来ようね、などと言いながら、楽しい一夜を過ごしたパラダイスヒュッテを後にしました。
<オントゥレプのその後>
7月11日

心配で開けてみました。

それほど臭いもせず、まだのようですね。。。
7月26日さすがに臭くなってきているので、宮が丘公園駐車場の前の水飲み場のあるところに早朝集まりました。

いざ、御開帳!

うわっっっ
ねっちょりなのを、ボウルに取っていきます。

こんな感じ・・・

ちょいとコネコネしてみましょうか

うわっ、これは、あれだな。。。

干さないとなんないので、頑張ってドーナツ状にしました。あはは![[たらーっ(汗)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/163.gif)

3つ作って、3人で持ち帰ることに。えーっ、僕もですかぁ・・・?!
ま、3人で持っていれば、1人くらいダメにしちゃっても大丈夫だしね![[手(チョキ)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/87.gif)
それがまさか・・・このふたりが![[がく~(落胆した顔)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/142.gif)

いえいえ、なんも言ってないっす。おつかれさまでした~![[ダッシュ(走り出すさま)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/164.gif)
スタッフ 鈴木
<おまけ・・・スズメバチの巣>
7月4日の球根採取中に、発見!まだ女王蜂だけしかいない巣で、彼女は留守

ちょっくら中を開けてみると。。。最初の働き蜂の幼虫と蛹が
その中で、この北海道の自然の中で育まれたアイヌ文化に自然とのつき合い方を学ぶことが大切と考え、これまで勉強会なども開催してきました。先月は実際に植物を採取して、アイヌ文化の中での自然からいただくという姿勢にに想いを馳せながら、感謝して味わいました。
今回はついに念願叶い、アイヌが重要な食材としていたオオウバユリを採取、白老町めむの会協力会員の安田千夏さん(アイヌ民族博物館元学芸員)から学びながら加工して、食べてみることにしました~。
手稲コミュニティーセンターに集合。まずは安田さんから、アイヌの昔と今の暮らしや自然との接し方、アイヌ語の発音、そしてオオウバユリのこと、加工して保存食にするオントゥレプの話など聴かせてもらいました。
そしていよいよオオウバユリの球根採取に出かけます。
採るのは、花茎の上がっていない球根です(6年くらいで咲きますが、咲くときにはそれまで貯めた栄養を全部花に回してしまうため、球根は空になってます。それに花はタネをつくり、次の世代のオオウバユリの基になるので、残すのはあたりまえですね)。
花茎のあがっていないオオウバユリ
掘り上げた球根
見つけた~っ!
ここに塊ってあるぞ~っ!
いいのが採れたよ~
さて今日の宿泊先、北大の手稲パラダイスヒュッテに入って、いよいよ加工です。
泥んこの球根をジャブジャブホースで洗い、根元から切り、球根をバラバラにします。
それから杵になる枝を捜してきてねばりがでるまでひたすら搗いていきます。
腕も重たくなり、なんだが修行のようになってくるのでアイヌに伝わる「杵つきの唄」を唄いながら搗いていきます。「イユタニ ハチレ フン ハ ホー」かけごえのようです。
どれどれ、ちょっとその歌声に耳を澄ましてみるとしましょうか・・・
ダウンロードは🎥こちら
とろとろの山芋みたいです。ザルで濾したものが上の写真です。においはあまりしません。
これは濾して残ったしぼりかす。実はこれがオントウレプになるのです。
しぼりかすをフキの葉っぱに広げ・・・・
上手に出来ますように・・お祈りしながら包んでいきます。さらにスダレでのり巻きのようにくるくると播きます。
ここまでの作業を終え、焼肉&ビール
![[ビール]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/53.gif)
暗くなる前に久守さんによるラテン音楽のワークショップを終え、ロス・カルロスさんのフォルクローレの演奏会です!ギターと太鼓のリズムにチャランゴが和音を奏で、ケーナが優しく歌います。
遠く南米に心馳せながら、夕闇の山小屋は最高潮に盛り上がり、♪コンドルの登場に歓声が上がります。
ちょっとその雰囲気だけでもあじわってみましょうか・・・
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演奏が終わって、興奮覚めやらぬ中、珍しい楽器も見せてもらいました。
今はもう許されない、アルマジロで出来たチャランゴ
夜の昆虫を調べてみようと、白い布を張って車のライトで照らし、ライトトラップを仕掛けたものの・・・

寒かったせいか、ちっとも虫たちは現れませんでした。甘い汁をつけたトラップも仕掛けておきましたが、結果は・・・朝のお楽しみですね。
そうして手稲山の夜は更けていきました。。。
![[バー]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/52.gif)
さてさて長くて短い夜は明け、昨日の続きです。
朝になるとバケツの中は4層に分離していました。
一番上は真っ白なアワアワ、その下は澄んだ水、またその下は濁った水、一番下に1番粉といわれるデンプンが沈殿しています。
泡と上澄みをすてて
沈んでた粉を豆絞りに入れ
とろ~り、こんな感じで1番粉を取り出すことができました。本当は濁った上澄みも捨てずに何回が水を足すことを繰り返すと2日後くらいには2番粉ができるのです。アイヌの人たちは本当に食べ物を無駄にしないで大切に活用していたのですね。
とれました!本当はこれを乾燥させ粉にするのですが今回は時間がないので
直接これに上新粉を足して ・・・・ え~、どうするのぉ??
みんなでお団子をつくるんだよ。 へ~でもこれ、なんかすごい!
こうやって丸めてね あ~上手にできたよ~!
たくさんできました
沸騰したお湯に、入れます。その後ぜんざいにしていただきました。独特の香りがありますが、昔これを食べた人たちにとっては懐かしい味に感じるそうです。みんなはどうだったかな?
お団子食べたあとは、オオウバユリの出てくるアイヌの昔話を、後藤さんが読んであげてますよ~
オオウバユリの神様がでてくるお話です。
これも聞き逃せませんぞ。ちょっと聞き耳を。。。
ダウンロードは🎥こちら
このあと、以前みんなでタネを播いて、この春に芽を出したアオダモとハウチワカエデとイタヤカエデの苗木のポットへの植替えをしました。
そうこうしてるうちに一転俄かに掻き曇り、
![[雷]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/5.gif)
急いで帰り支度をしているうちに
![[雨]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/3.gif)
<オントゥレプのその後>
7月11日
心配で開けてみました。

それほど臭いもせず、まだのようですね。。。
7月26日さすがに臭くなってきているので、宮が丘公園駐車場の前の水飲み場のあるところに早朝集まりました。
いざ、御開帳!
うわっっっ
ねっちょりなのを、ボウルに取っていきます。
こんな感じ・・・
ちょいとコネコネしてみましょうか
うわっ、これは、あれだな。。。
干さないとなんないので、頑張ってドーナツ状にしました。あはは
![[たらーっ(汗)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/163.gif)
3つ作って、3人で持ち帰ることに。えーっ、僕もですかぁ・・・?!
![[あせあせ(飛び散る汗)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/162.gif)
![[手(チョキ)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/87.gif)
それがまさか・・・このふたりが
![[がく~(落胆した顔)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/142.gif)
いえいえ、なんも言ってないっす。おつかれさまでした~
![[ダッシュ(走り出すさま)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/164.gif)
スタッフ 鈴木
<おまけ・・・スズメバチの巣>
7月4日の球根採取中に、発見!まだ女王蜂だけしかいない巣で、彼女は留守
ちょっくら中を開けてみると。。。最初の働き蜂の幼虫と蛹が
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